ブックタイトルJAなめがたしおさい広報誌きずな No.9

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概要

JAなめがたしおさい広報誌きずな No.9

ピーマンうどんこ病の予防に努めましょう!茨城県鹿行農林事務所経営・普及部門(鉾田地域農業改良普及センター)昨年度の8月号では、硫黄剤によるピーマンうどんこ病の防除について述べましたが、今回は抑制栽培で、天敵を活用されている方に向けたピーマンうどんこ病の防除体系を掲載します。あわせて、ピーマンうどんこ病についても再度確認しましょう。敵に勝つにはまず敵を知ることから!(1)ピーマンうどんこ病の生態〈写真〉ピーマンうどんこ病の症状ピーマンうどんこ病菌はウリ科に発生するうどんこ病菌とは種が異なり、ピーマンを含めナス科の一部植物にしか感染しません。生育には25℃程度が最適で、他の植物病原菌よりも乾燥条件を好みます。本菌は、基本的に葉の内部で生長する(内部寄生菌といいます)ことが特徴です。葉裏の気孔から菌が侵入(これが感染です)葉表の症状(黄色の斑点)葉裏の症状(左写真と同じ葉)したのち、葉の内部で生長していきます。これを潜在感染と言います。感染してから10~30日経った後、葉の表面に黄色や褐色の斑点を生じ、葉裏には白い粉状の胞子が作られ、発病します。ここで初めてうどんこ病の症状が外部から確認できるようになります。〈写真〉この状態では薬剤を使用しても効果が低いので、ピーマンのうどんこ病は感染を防ぐこと、すなわち予防が重要となります。(2)抑制栽培での天敵に影響の少ない薬剤による予防的防除体系抑制栽培での天敵に影響の少ない殺菌剤を用いた防除体系を表に示します。本菌は感染してから発病するまでの期間が10~30日と長いことが特徴です。抑制栽培では9月上旬から発病が見られ始めるため、実際に菌が感染し始める時期は30日前の8月上中旬からとなります。〈図〉そこで、薬剤は8月の上中旬から散布を開始します。剤の効果は長くても2~3週間程度なので、タイミングを外さずに防除してください。なお、うどんこ病菌は、農薬の効果が低下する“耐性菌”の発生リスクが高いため、必ずFRACコード(系統のこと)の異なる薬剤をローテーション散布してください。防除体系を実施してもうどんこ病が多発した際には、茨城県農業総合センター園芸研究所の主要成果「ピーマンうどんこ病に対する有効薬剤」(ピーマンうどんこ病有効薬剤で検索)を参考に防除してください。その際には、天敵への影響を必ず資料で確認するようにしましょう。(3)感染・発病しにくい環境づくり薬剤だけに頼らずに、ピーマンうどんこ病の出にくい環境を作ってやることも非常に重要な対策です。本菌は乾燥を好むため、適宜潅水を行い湿度を保つことも効果的です。また、残さの持ち出しや、着果負担をかけ過ぎず樹勢を保つことなど、感染・発病しにくい環境づくりにも努めましょう。※参考資料の作成にあたっては、農薬使用基準の内容について最新の注意を払っていますが、農薬を使用する方は、必ず、使用する前にはラベルをよく読み、対象作物、希釈倍数や使用量、使用時期、使用回数等を確認し、農薬を誤って使用しないようにしてください。〈表〉抑制栽培におけるうどんこ病の防除体系〈図〉抑制栽培ピーマンのうどんこ病発病プロセス散布時期購入苗自家苗農薬名FRACコード※天敵放飼直前(8月上旬頃)9月上旬9月下旬定植直前8月下旬~9月上旬パレード20フロアブルパンチョTF顆粒水和剤シグナムWDG7U06+311+710月中旬ラリー水和剤(発生が目立つ場合、代わりにパレード20フロアブルを散布)3(パレード20フロアブルは7)※FRACコードとは、殺菌剤の系統を示したもので、同じ文字のものは同じ系統を示します。8月中旬~1ヶ月程度9月上旬~感染効果的予防時期潜伏期間発病射手座(11/23~12/21)★全体運★とても勢いのある好調運です。今までできなかったことにチャレンジを。道が開けていくのを実感できるはず★健康運★ハードなスポーツに挑戦。気力がアップ!★幸運を呼ぶ食べ物★昆布きずな10