ブックタイトルJAなめがたしおさい広報誌きずな No.5

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概要

JAなめがたしおさい広報誌きずな No.5

13 きずな ★全体運★思いつきで動くとトラブルを呼びやすいよう。約束のドタキャンなど、避けましょう。和風の空間は心和みそう★健康運★スポーツの腕を鍛える好機。励んでみて ★幸運を呼ぶ食べ物★カキ魚座(2/19~3/20)風疹について 風疹は、「風しんウイルス」により感染します。高齢の方では、風疹という言葉よりも3日ばしかと言った方が聞きなれているかもしれません。風疹は、37~38度の発熱や鼻水などのかぜのような症状から始まります。大人では、耳の後ろや首などのリンパ節が腫れることも多いです。発疹は、顔からはじまり全体に広がる事も特徴的です。比較的症状は軽く後遺症を残すことはほとんどありません。しかし妊婦20週までに風疹に感染すると、先天性風疹症候群の子供が生まれる可能性が高くなります。 先天性風疹症候群では、耳が聞こえなくなる難聴や白内障、心臓の奇形などがあります。この他にも、体の成長や精神の発達が遅れるなどの症状があります。また、流産の危険性も高くなると言われており、妊娠1、2か月で風疹に感染場合、おなかの中で死亡してしまう流産などは20%程度、奇形児となる可能性は30~60%と言われています。 2018年度、感染者は2,200人報告されておりそのうち1,744人が男性です。特に20代から40代の男性の報告が多いです。2012年から2013年にかけて大流行した時も、約17,000人の風しん患者が報告されましたが、80%が男性でした。その後、2012年から2014年に先天性風しん症候群患者が計45例報告されています。 男性の感染者が多い理由としては、1979年4月1日以前に生まれた男性は、当時予防接種は任意接種であったため、接種していない方がほとんどであるためです。女性でも、1962年4月1日以前に生まれた方は接種の対象にはなっていません。予防接種を受けていない人が多いので、40歳以降の男性の方のほとんどは免疫を持っていないということになります。また、1980年から1990年では、1回接種であったため、抗体が下がり感染しやすくなってしまったり、1回の接種で抗体がつかなかった可能性もあり、この年代での発生が多いと考えられます。 ワクチンの効果は、1回接種で95%、2回接種では99%の方に抗体がつくと言われています。ただ、ワクチンでついた抗体は、ずっと続くわけではなく抗体が落ちてくることもあります。そのため2回接種をしてより効果を高くすることが必要です。 妊婦さんが妊娠中に、風疹ワクチンをうけて赤ちゃんに障害が出たという報告は今のところありませんが、安全を考慮して妊娠中の接種は実施していません。 風疹は、会話や咳・くしゃみなどと一緒に感染者の体内から排出されます。そのウイルスが口や鼻の粘膜から侵入することで人にうつります。また、風疹のウイルスが体の中に入ってきても、すぐに症状は出ません。症状がでるまで、約2~3週間かかると言われています。ただ、感染しても15%程度の人が明らかな症状が出ないことがあります。しかし、症状がないからと言って人にうつさないというわけではありません。特徴的な症状がでないと診断しにくいので、風疹の人と接触した可能性がある場合には、十分注意が必要になります。風疹に罹った人が、他の人に風疹を感染させる可能性がある期間は、発疹の出る2、3日前から、発疹が出た後の5日間と言われています。 一度かかれば、2度かかることはありませんが、風疹にかかったとの記憶のある人達に血液検査をおこなったところ、約半分は記憶違い、または風疹に似た他の病気にかかっていたという調査結果もあります。風疹にかかったことが血液検査などで確かめられていない場合は間違いということもあります。 風疹のもっとも効果的な予防対策はワクチン接種です。ただ、妊娠中には接種できないので、妊娠を考えている場合には、先にワクチン接種をしておくことが大切です。同居するご家族からの感染や職場内で感染した報告もありますので、ご家族をはじめ職場など周りの方もワクチン接種をして、協力してください。自治体でもワクチン接種の助成制度がありますので、是非活用してください。より多くの人が抗体を持つと、風疹ウイルスがいても、感染者が少なく大流行する事はありません。しかし、抗体を持つ人が少ないとたくさんの人が感染し、大流行してしまいます。 妊娠中はストレスやホルモンバランスが崩れ、免疫力が低下してしまいます。そのため、普段感染しないような病気にかかりやすくなってしまいます。妊娠中は風疹だけではなく、感染症にかからないよう、まわりのみんなで気を付けてあげたいですね。なめがた地域医療センター感染認定看護師 上岡 奈実